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次世代デジタルパソロジーの可能性
森 一郎
1
1国際医療福祉大学医学部病理・病理診断学教室
pp.413-417
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208649
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デジタルパソロジーとその仕組み
デジタルパソロジーでは,バーチャルスライド(whole slide image:WSI)が全ての基礎になります.拡大・縮小・移動などが自由に行え,移動・保存・コピーなどが簡単で,遠隔診断との相性は抜群です.また,画像データの数値化が容易となり,人工知能(artificial intelligence:AI)を含む画像処理の可能性が広がってきています.
これまでWSIは遠隔診断(テレパソロジー)や他院標本の記録,学会でのスライドカンファレンス,学生の病理実習などに主に使われてきました.しかし今後は標本作製後すぐに全標本をWSI化し,病理医は顕微鏡ではなくモニターで診断する場面も増えていくと考えています.顕微鏡と比較して,過去標本の参照が容易で,多種類の特殊染色を同時に並べて比較でき,保管場所があまりいらないなどさまざまな利点があります.CTやMRI画像のように,病理画像も電子カルテから参照可能にすることも重要と考えています.
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