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第1土曜特集 疾病予防・健康寿命延伸に資する栄養・食生活とは?
疾患発症予防に関わる栄養・食生活
国内コホート研究の知見に基づく循環器疾患予防のための栄養・食生活
Dietary factors for cardiovascular diseases prevention based on the evidence from prospective cohort studies in Japan
丸山 広達
1
,
山岸 良匡
2
Koutatsu MARUYAMA
1
,
Kazumasa YAMAGISHI
2
1愛媛大学大学院農学研究科生命機能学専攻健康機能栄養科学特別コース地域健康栄養学分野
2筑波大学医学医療系社会健康医学
キーワード:
循環器疾患
,
コホート研究
Keyword:
循環器疾患
,
コホート研究
pp.25-32
発行日 2023年1月7日
Published Date 2023/1/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2840125
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循環器疾患予防の食事の基礎は,「日本人の食事摂取基準(2020年版)」や,高血圧や脂質異常症の患者を対象とする各学会ガイドラインに示されているように,食塩や飽和脂肪酸を控え,野菜類,カルシウムやカルシウムを豊富に含む乳製品,(多価)不飽和脂肪酸を積極的に摂取することである.その他,日本人の食生活に特徴的な食品である大豆製品やイソフラボン,緑茶,海藻の積極的な摂取は,循環器疾患のなかでも脳卒中や虚血性心疾患の予防に貢献することが示されている.しかし,以前よりは減少したもののいまだ減塩は不十分であり,また野菜摂取量は増えていないなど,循環器疾患予防をさらに進めるための食生活に関して改善の余地がみられるとともに,エビデンスが不足しているトランス脂肪酸や食事パターン,また粗死亡率の上昇がみられる心不全など,時代に応じたエビデンスの蓄積が必要である.
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