Japanese
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特集 クライオ電顕が解き明かす神経変性疾患のメカニズム
Aβ線維の構造
Structure of Aβ fibrils
富田 泰輔
1
Taisuke TOMITA
1
1東京大学大学院薬学系研究科機能病態学教室
キーワード:
アミロイドβタンパク(Aβ)
,
構造多型
,
シード
,
抗体医薬
,
クロスβシート構造
Keyword:
アミロイドβタンパク(Aβ)
,
構造多型
,
シード
,
抗体医薬
,
クロスβシート構造
pp.1129-1132
発行日 2022年12月24日
Published Date 2022/12/24
DOI https://doi.org/10.32118/ayu283131129
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アルツハイマー病(AD)の病理学的特徴のひとつである老人斑の主要構成成分は,アミロイドβタンパク(Aβ)が凝集し,クロスβシート構造に富んだアミロイド線維である.Aβ線維の凝集過程はAD発症機序の最初期分子病態プロセスであり,その線維構造の理解は治療・予防薬の開発のみならず,診断法の開発にもつながることが期待されてきた.そのため,Aβ線維の構造については核磁気共鳴分光法(NMR)や原子間力顕微鏡を用いて精力的に解析されてきたが,近年,クライオ電顕による構造解析により,新たな構造多型の存在も示されつつある.本稿では,Aβ線維の構造に関する最近の知見を紹介したい.
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