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特集 細胞機能の構造生物学
Ⅲ.細胞分裂・核の構造細胞生物学
ヌクレオソームによるクロマチンの構造多様性
Structural versatility of chromatin induced by nucleosome
藤田 理紗
1
,
胡桃坂 仁志
1
Fujita Risa
1
,
Kurumizaka Hitoshi
1
1東京大学定量生命科学研究所
キーワード:
クロマチン
,
ヌクレオソーム
,
構造多型
Keyword:
クロマチン
,
ヌクレオソーム
,
構造多型
pp.343-347
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201187
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真核生物のゲノムDNAは,秩序立った階層的な高次構造体であるクロマチン構造を形成して細胞核内に収納されている。転写,複製,損傷修復といったゲノムDNAの機能発現の際には,クロマチンの凝縮や弛緩によるダイナミックな構造変化によって,それらの関連因子とDNAとの相互作用が制御されている。近年のクライオ電子顕微鏡の著しい技術向上により,クロマチン制御機構に関する構造生物学的知見が多数報告されている。本稿では,クロマチンの基盤ユニットであるヌクレオソームと複数のヌクレオソームがつながったオリゴヌクレオソームの構造から示されるクロマチン構造のダイナミクスについて紹介する。
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