Japanese
English
特集 診療における薬理遺伝学検査の社会実装に向けて
はじめに
Introduction
莚田 泰誠
1
Taisei MUSHIRODA
1
1理化学研究所生命医科学研究センターファーマコゲノミクス研究チーム
pp.695-695
発行日 2022年11月12日
Published Date 2022/11/12
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28307695
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
薬理遺伝学検査は,薬物応答に関して生殖細胞系列の遺伝情報を扱う検査(遺伝学的検査)と定義され,日常診療で有用な検査である.特定の患者における有効性,副作用リスクや薬物の体内動態(吸収,分布,代謝,排泄)などの薬物応答性を予測することにより,患者にベネフィットをもたらす.現在のところ,わが国ではUGT1A1,NUDT15,CYP2C9のわずか3種類の検査が保険適用されているにすぎないものの,重症薬疹や薬物性肝障害と関連するヒト白血球抗原(human leukocyte antigen:HLA)アレルなど,臨床的有用性が期待される薬理遺伝学バイオマーカーが続々と登場しつつある.
Copyright © 2022 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.