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第5土曜特集 細胞死のすべて――そのメカニズムと,生命現象・疾患との関わり
細胞死解析技術とその応用
ケミカルバイオロジーを用いた細胞死の解析
Chemical biology for the analysis of cell death mechanisms
闐闐 孝介
1
,
袖岡 幹子
1
Kosuke DODO
1
,
Mikiko SODEOKA
1
1理化学研究所開拓研究本部袖岡有機合成化学研究室
キーワード:
ケミカルバイオロジー
,
ラマンイメージング
,
アフィニティラベリング
Keyword:
ケミカルバイオロジー
,
ラマンイメージング
,
アフィニティラベリング
pp.540-549
発行日 2022年10月29日
Published Date 2022/10/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28305540
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近年,化学的な手法を駆使して生命現象を解析する研究分野としてケミカルバイオロジーが確立し,細胞死の分野でも化合物を用いた解析が行われるようになった.その解析手法としては,特定の細胞死を誘導または阻害する化合物を見出し,その標的分子の同定や作用機序解析を通して標的とする細胞死の仕組みを明らかにするものが一般的である.さらに得られた化合物を動物に投与することで,標的とする細胞死と疾患や生理的現象との関連性を検証することも可能である.最近ではさまざまな化合物ライブラリーが入手可能となり,スクリーニング系を構築できれば比較的容易に化合物探索を開始できる.一方で,ケミカルバイオロジーでは化合物が見出された後に解析を進めるにあたって,新しい解析手法の開発も進んでいる.本稿では,筆者らが開発した新しい解析手法も含め,ケミカルバイオロジーで用いられる手法を具体的な実例を交えて紹介したい.
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