特集 尿毒症と骨
5.分子分光法による骨質解析へのアプローチ─赤外分光法とラマン分光法
木村-須田 廣美
1,2
,
伊藤 哲平
2
,
兼平 裕也
2
,
中村 郁哉
1
1千歳科学技術大学理工学部応用化学生物学科
2千歳科学技術大学大学院光科学研究科
キーワード:
赤外分光法
,
ラマン分光法
,
骨質
,
赤外イメージング
,
ラマンイメージング
Keyword:
赤外分光法
,
ラマン分光法
,
骨質
,
赤外イメージング
,
ラマンイメージング
pp.37-43
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.19020/KB.0000000176
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骨質は骨密度とともに骨強度を規定する因子である.骨密度は単位面積当りの骨量(g/cm2)として表されるが,骨質の定義は曖昧で明確に示されてはおらず,マイクロダメージ,多孔化,ミニモデリング,石灰化度,結晶化度,結晶成熟度,コラーゲン架橋結合,コラーゲン線維やハイドロキシアパタイトの配向性など複数の因子が議論され,体系化されていない.赤外分光法やラマン分光法は,1 回の計測で複数の骨質因子を再現性よく評価することができ,非侵襲性であることから,測定後に検体を他の分析法で評価することもできる.まさに骨質を体系化するのに有効な手法であると言える.
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