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第5土曜特集 細胞死のすべて――そのメカニズムと,生命現象・疾患との関わり
疾患と細胞死
皮膚疾患と細胞死
-――表皮角化細胞アポトーシスとリンパ球のダイナミクス
Cell death and skin diseases
――Visualization of keratinocyte apoptosis and T cell dynamics
本田 哲也
1
,
椛島 健治
2
Tetsuya HONDA
1
,
Kenji KABASHIMA
2
1浜松医科大学皮膚科学講座
2京都大学大学院医学研究科皮膚科学
キーワード:
表皮真皮境界部皮膚炎
,
移植片対宿主病(GVHD)
,
アポトーシス
Keyword:
表皮真皮境界部皮膚炎
,
移植片対宿主病(GVHD)
,
アポトーシス
pp.501-505
発行日 2022年10月29日
Published Date 2022/10/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28305501
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移植片対宿主病(GVHD)を代表とする表皮真皮境界部皮膚炎では,リンパ球が表皮角化細胞を攻撃し,表皮角化細胞のアポトーシスが誘導される.この病態理解のため,表皮真皮境界部皮膚炎モデルとしてインボルクリン(Ivl)-膜結合型卵白アルブミン(mOVA)マウスを新規に開発した.同モデルを用いて,リンパ球が表皮角化細胞のアポトーシスを誘導する一連のプロセスについて,二光子励起顕微鏡を用いた生体内イメージング解析を行った.その結果,同モデルの表皮角化細胞のアポトーシスは毛包周囲から主にはじまること,またアポトーシスはリンパ球との接触により30分程度で誘導されることが明らかとなった.本モデルの解析が,表皮真皮境界部皮膚炎の病態理解,新規治療薬開発の端緒となることが期待される.
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