FORUM 日本型セルフケアへのあゆみ・第17回
がんのセルフケア:重粒子線治療の特徴と課題
児玉 龍彦
1,2,3
1東京大学先端科学技術研究センターがん・代謝プロジェクトリーダー
2日本セルフケア推進協議会業務執行理事
3日本在宅がん療養財団代表理事
pp.302-306
発行日 2022年10月22日
Published Date 2022/10/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28304302
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POINT
●人口の減少にもかかわらず,高齢化によってがんで亡くなられる方は増加し,がんの療養は “在宅で長期” が基本となりつつある.療養を続けながら,生活の質(QOL)を維持することも重要である.
●重粒子線治療は放射線治療の一種で,X線や陽子線よりも線量集中性が優れている.手術が困難な高齢者などに対しても効果が期待される治療法である.
●しかし,重粒子線の施設は全国に7カ所と限られておりアクセスに課題が残る.また費用は約300万円と高額だが,骨軟部腫瘍や前立腺がんなど,保険適用となるがんが徐々に増えてきている.
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