Japanese
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特集 手術によらない限局性前立腺癌の治療
重粒子線療法
Heavy ion therapy for prostate cancer
赤倉 功一郎
1
Koichiro Akakura
1
1東京厚生年金病院泌尿器科
pp.469-473
発行日 2005年6月20日
Published Date 2005/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100347
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要旨
重粒子線(重イオン線)療法は,高精度の線量分布と大きな細胞致死作用という2つの優れた特徴を有し,前立腺癌の根治療法として期待される。放射線医学総合研究所での臨床試験により,前立腺癌局所制御に至適な重粒子線(炭素イオン線)照射線量は66 GyE/20回/5週であることが示された。また,T因子,Gleason score,PSA値によって低または高危険群に層別化して内分泌療法の併用を行った。これにより優れた成績(5年局所制御率,疾患特異,全生存率:99.2%,92.1%,89.5%)が得られた。当初は重篤な直腸尿道膀胱の有害事象の発生をみたが,照射方法確立後は軽度の尿道有害事象を認めるのみである。
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