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第5土曜特集 小児医療の最先端
臨床編
低体重児動脈管開存に対するカテーテル治療
Transcatheter closure for patent ductus arteriosus in low body weight infants
杉山 央
1
Hisashi SUGIYAMA
1
1総合病院聖隷浜松病院小児循環器科・成人先天性心疾患科
キーワード:
低体重児
,
動脈管開存(PDA)
,
ピッコロオクルーダー
Keyword:
低体重児
,
動脈管開存(PDA)
,
ピッコロオクルーダー
pp.399-403
発行日 2022年7月30日
Published Date 2022/7/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28205399
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2020年4月にピッコロオクルーダーが市販され,低体重児に対しても経カテーテル治療が可能になった.本デバイスは,ニッケルチタン合金(ニチノール)のワイヤーを編み込んだ形状で4Fのカテーテル経由で留置が可能であり,体重700g以上の患児に使用可能である.本治療法は日本小児循環器学会,日本先天性心疾患インターベンション学会,日本新生児成育医学会が3学会合同委員会を設置して「体重2.5kg未満の動脈管開存症に対する経皮的動脈管閉鎖セット使用の適正使用に関する手引き」を策定し,施設および術者の認定や安全な手技の普及などの管理を行っている.米国におけるピッコロオクルーダーの臨床試験では施行時体重700g以上で,留置成功率は99%(99/100例),体重5kg未満で95.5%(191/200例)と良好であった.日本では全国で25施設が認定され,現在までに低体重児を含め207例に留置されたが,重篤な合併症は報告されていない.今後,新生児集中治療室(NICU)ネットワークの協力により普及することが期待される.
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