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第1土曜特集 不眠症──研究・診療の最新知識
不眠関連疾患
睡眠時無呼吸・気管支喘息と不眠
Sleep apnea, bronchial asthma and insomnia
陳 和夫
1
Kazuo CHIN
1
1日本大学医学部内科学系睡眠学分野睡眠医学・呼吸管理学講座,同附属板橋病院睡眠センター
キーワード:
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)
,
中枢性睡眠時無呼吸(CSA)
,
睡眠関連低換気
,
comorbid insomnia and OSA(COMISA)
,
気道閉塞
Keyword:
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)
,
中枢性睡眠時無呼吸(CSA)
,
睡眠関連低換気
,
comorbid insomnia and OSA(COMISA)
,
気道閉塞
pp.1026-1029
発行日 2022年6月4日
Published Date 2022/6/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu281101026
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睡眠時無呼吸は睡眠関連呼吸障害(SRBD)群に含まれるが,SRBDには閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)障害群(2病態:成人と小児),中枢性睡眠時無呼吸(CSA)症候群(8病態),睡眠関連低換気障害群(6病態),睡眠関連低酸素血症障害(1病態)および孤発症状と正常範囲の異形としていびき,カタスレニア(catathrenia)が報告されている.頻度の高い病態は成人のOSAであるが,心不全,脳疾患,重症腎不全患者などで合併することが多いチェーンストークス呼吸(CSB)を伴うCSA,また,覚醒中の高二酸化炭素血症の患者にみられることが多く,レム睡眠期に顕著になる睡眠関連低換気にも注意が必要と考えられる.不眠はSRBDの症状として重要であるが,SRBDを除外しての不眠症の病態把握も重要である.SRBDは頻度が高いので,SRBDと不眠症が合併することもあり,治療にあたって注意すべきと考えられる.また,気管支喘息も呼吸器疾患の中で,OSA,慢性閉塞性肺疾患(COPD)などとともに頻度は高く,不眠症との合併も多くなるが,気管支喘息の症状の増悪による不眠も起こりうる.
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