Japanese
English
第1土曜特集 不眠症──研究・診療の最新知識
不眠関連疾患
糖尿病と不眠
Diabetes and insomnia
都井 律和
1
,
山田 真介
2
,
繪本 正憲
1
Norikazu TOI
1
,
Shinsuke YAMADA
2
,
Masanori EMOTO
1
1大阪公立大学大学院医学研究科代謝内分泌病態内科学
2同膠原病内科学
キーワード:
糖尿病
,
糖尿病合併症
,
不眠症
,
睡眠障害
,
睡眠治療
Keyword:
糖尿病
,
糖尿病合併症
,
不眠症
,
睡眠障害
,
睡眠治療
pp.1020-1025
発行日 2022年6月4日
Published Date 2022/6/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu281101020
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糖尿病は不眠症をはじめとするさまざまなタイプの睡眠障害の発症・増悪に寄与するが,逆に睡眠障害は糖尿病の発症・増悪,さらには網膜症,腎症などの種々の糖尿病合併症の悪化に深く関連する.糖尿病と睡眠障害では,いずれも視床下部-下垂体-副腎(HPA)系が活性化しており,恒常的に交感神経有意な自律神経バランスの状態にあるため,互いが負の影響を及ぼしあう関係性にある.したがって,不眠症の合併は血糖管理を難渋させる要因となるが,最近,筆者らはそのような患者において,不眠症を治療することで血糖コントロールの改善を期待しうることを報告した.睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの睡眠関連呼吸障害や,レストレスレッグス症候群(RLS)などの睡眠関連運動障害でも,適切な治療を行うことで血糖コントロールが改善することが報告されている.特に血糖管理に難渋する症例では,睡眠障害合併の可能性も考慮して診療することが重要である.
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