FORUM 中毒にご用心――身近にある危険植物・動物・Vol.10
ハブクラゲ
-――沖縄の海で刺されると……
堀江 勝博
1
,
一二三 亨
1
1聖路加国際病院 救急部・救命救急センター
pp.356-359
発行日 2022年4月23日
Published Date 2022/4/23
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28104356
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ハブクラゲとは(図1)
クラゲは淡水または海水中に生息し,浮遊生活をする刺胞動物門である.だいたいのクラゲは傘を持っており,その傘の下に口がある.また長い触手があり,その触手に刺胞とよばれるカプセル上の毒があり,接触すると急速に排出され,皮膚に触れると毒が注入される(図2).世界には約10,000種類が生息しており,そのうち約100種類が人体に危険なものである.分類学的には有櫛動物(クシクラゲ)と刺胞動物(ヒドロ虫鋼,鉢虫鋼,箱虫鋼,十文字クラゲ)に分けられる.ヒドロ虫鋼は「カツオノエボシ」「カギノテクラゲ」などが,鉢虫鋼は「アカクラゲ」「ハブクラゲ」「アマクサクラゲ」など,箱虫鋼は「アンドンクラゲ」「ヒクラゲ」などがあげられる.表1にわが国でみられる有名な有毒クラゲの特徴や時期,発生場所のまとめを提示する.
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