Japanese
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特集 B型肝炎ウイルスに対する飽くなき挑戦
NASVAC経鼻ワクチンによるfunctional cure
Achievement of functional cure by nasal administrative therapeutic vaccine(NASVAC)
吉田 理
1
,
日浅 陽一
1
Osamu YOSHIDA
1
,
Yoichi HIASA
1
1愛媛大学大学院消化器・内分泌・代謝内科学
キーワード:
治療ワクチン
,
経鼻投与
,
HBs抗原
,
HBc抗原
,
functional cure
Keyword:
治療ワクチン
,
経鼻投与
,
HBs抗原
,
HBc抗原
,
functional cure
pp.265-268
発行日 2022年4月16日
Published Date 2022/4/16
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28103265
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HBs抗原の消失を目指したさまざまなB型肝炎治療薬の創薬研究が行われている.筆者らは免疫治療,とくに治療ワクチンに着目し,研究を行っている.HBs抗原とHBc抗原の2つの抗原を含む経鼻治療ワクチン(NASVAC)を作製し,バングラデシュ,わが国で臨床試験を行った.わが国での第Ⅰ相臨床試験では,NASVACと増粘剤(CVP)を混和し,専用デバイスに充塡したCVP-NASVACを使用した.29症例の核酸アナログ製剤(NA)治療中のB型慢性肝炎(CHB)患者と42症例の未治療B型肝炎ウイルス(HBV)キャリアが参加し,2週に1回,計10回CVP-NASVACを経鼻投与した.CVP-NASVAC投与により,約半数の症例でHBs抗体が誘導され,HBs抗原量は経時的に低下した.一部の症例ではHBs抗原が消失し,functional cureを達成した.CVP-NASVACはfunctional cureを達成しうる新たな治療法となる可能性が示唆された.
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