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連載 バイオインフォマティクスの世界・第4回
マイクロバイオームと臨床メタプロテオミクス:共棲細菌がチームで働く仕組みの解明
Microbiome and Clinical Metaproteomics:Elucidation of how symbiotic bacteria work as a team
三浦 信明
1
Nobuaki MIURA
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科
キーワード:
メタプロテオミクス
,
腸内細菌
,
質量分析
,
バイオインフォマティクス
,
タンパク質アミノ酸配列データベース
Keyword:
メタプロテオミクス
,
腸内細菌
,
質量分析
,
バイオインフォマティクス
,
タンパク質アミノ酸配列データベース
pp.210-217
発行日 2022年4月9日
Published Date 2022/4/9
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28102210
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SUMMARY
腸内細菌などのマイクロバイオームはヒトの細胞数以上の数が存在しており,ヒトと共生することで生命の恒常性を維持している.腸内細菌の分布が健康状態から大きく変化するdysbiosisは多くの疾患と関わりがある事が解明されてきている.腸内細菌叢の研究では生物種と遺伝子を解明するメタゲノム研究が盛んに進められている.しかしゲノムは静的な情報であり,動的に細菌叢の機能を発現し機能を担っているタンパク質を調べるメタプロテオミクス研究が重要である.多くの生物種やタンパク質の同定と定量を行う事が,疾患に対して “チーム腸内細菌” がどのように働いているかを解明するカギとなる.本稿ではメタプロテオミクスについて概要といくつかの応用例,課題について解説する.
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