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第1土曜特集 喘息の発症メカニズムと治療・管理
注目の話題
喘息におけるアレルゲン免疫療法
Allergen immunotherapy in asthma
永田 真
1
Makoto NAGATA
1
1埼玉医科大学呼吸器内科,同病院アレルギーセンター
キーワード:
アレルゲン免疫療法
,
ダニアレルギー
,
皮下免疫療法(SCIT)
,
舌下免疫療法(SLIT)
,
スギ花粉症
Keyword:
アレルゲン免疫療法
,
ダニアレルギー
,
皮下免疫療法(SCIT)
,
舌下免疫療法(SLIT)
,
スギ花粉症
pp.134-137
発行日 2022年4月2日
Published Date 2022/4/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28101134
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アレルゲン免疫療法は,喘息を含むアレルギー疾患の自然経過を修飾しようとする治療法である.皮下免疫療法(SCIT)と舌下免疫療法(SLIT)がある.本療法には,治療を中止しても年余にわたる効果の持続性,小児喘息の寛解比率を高める作用,新規のアレルゲン感作の抑制作用,花粉症の段階で行うと喘息発症を抑制する作用や,合併する鼻結膜炎症状に対する包括的な改善作用など,通常の薬物療法とは異なった意義が期待しえる.一般的な適応は,軽症から中等症で呼吸機能が正常なアトピー型喘息である.「喘息予防・管理ガイドライン2021」(JGL2021)では国際社会における各種ガイドラインに準じて,本療法が「ダニアレルギーでとくにアレルギー性鼻炎合併例で,安定期%FEV1≧70の場合に考慮する」と明記された.鼻炎合併喘息では,喘息における効果を期待してSLITを使用することも可能であり,アレルギー疾患の自然経過を修飾するという観点できわめて重要な治療戦略である.
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