Japanese
English
特集 熱傷治療の進歩
災害発生時の熱傷診療
Management for burn under the mass casualties incident
井上 貴昭
1
Yoshiaki INOUE
1
1筑波大学医学医療系救急・集中治療医学
キーワード:
熱傷多数傷病者発生事故(熱傷MCI)
,
surge capacity
,
広域分散搬送
Keyword:
熱傷多数傷病者発生事故(熱傷MCI)
,
surge capacity
,
広域分散搬送
pp.1215-1219
発行日 2022年3月19日
Published Date 2022/3/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu280121215
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1症例でもマンパワーと時間を要する熱傷患者が多数発生する事故や災害(熱傷MCI)では,施設ごとの多数傷病者に対する対応能力(surge capacity)であるSpace(場所),Staff(医療・事務スタッフ),Stuff(医療資器材),Structure(構造)の4Sは,限られた施設での対応ではすぐに破綻してしまう.そのため,熱傷MCI発生時には分散遠隔搬送が原則となる.主要な救急施設においては,現場から一時的に多数熱傷患者を収容し,重症度評価と初期治療の後に分散搬送する “ハブ医療機関” としての役割と,他施設から複数熱傷患者を受け入れる “ターミナル医療機関” としての役割の双方の機能を考慮した準備が求められる.日本熱傷学会災害ネットワーク委員会では,有事における相談窓口を設け,適切な分散搬送によって各施設の4Sを活用する調整を行っている.
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