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第1土曜特集 発展する脳卒中診療の最前線
脳卒中治療の進歩
脳卒中診療における経頭蓋磁気刺激治療の進歩
Progress of transcranial magnetic stimulation therapy in stroke management
角田 亘
1,2
,
久保 仁
1,2
,
尾崎 尚人
2,3
Wataru KAKUDA
1,2
,
Jin KUBO
1,2
,
Naoto OZAKI
2,3
1国際医療福祉大学医学部リハビリテーション医学教室
2同市川病院リハビリテーション科
3東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座
キーワード:
経頭蓋磁気刺激(TMS)
,
脳卒中後遺症
,
脳の可塑性
,
neural plasticity enhancement
,
リハビリテーション訓練
Keyword:
経頭蓋磁気刺激(TMS)
,
脳卒中後遺症
,
脳の可塑性
,
neural plasticity enhancement
,
リハビリテーション訓練
pp.1115-1119
発行日 2022年3月5日
Published Date 2022/3/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu280101115
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経頭蓋磁気刺激(TMS)は,非侵襲的に大脳皮質局所を磁力で刺激する.反復性TMS(rTMS)として連続刺激を与えることで,皮質局所の神経活動性を変化させることができる.脳卒中後片麻痺,失語症,嚥下障害に対してrTMSを治療的に適用する場合には,まずはrTMSで機能代償を担う部位の神経活動性を高め,それに続いて集中的なリハビリテーション訓練を行う.これは,rTMSによって “脳の可塑性を高める” というneural plasticity enhancementのコンセプトに則っている.脳卒中後の半側空間無視,痙縮,疼痛,うつ症状に対するrTMS治療も有用である.rTMS以外の新たなTMSプロトコールの導入などによって,TMS治療の効果が高まる可能性がある.
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