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第1土曜特集 結核と非結核性抗酸菌症Up to Date――診断,治療,感染対策,発病予防
非結核性抗酸菌症
肺Mycobacterium Avium Complex症の治療
Treatment of pulmonary diseases due to Mycobacteria avium/intracellulare
長谷川 直樹
1
Naoki HASEGAWA
1
1慶應義塾大学医学部感染症学教室
キーワード:
Mycobacterium avium(M. avium)
,
Mycobacterium intracellulare(M. intracellulare)
,
M. avium/M. intracellulare(MAI)
,
アジスロマイシン(AZM)
,
間欠療法
,
アミカシン(AMK)
,
リポソーム化アミカシン吸入用懸濁液(ALIS)
Keyword:
Mycobacterium avium(M. avium)
,
Mycobacterium intracellulare(M. intracellulare)
,
M. avium/M. intracellulare(MAI)
,
アジスロマイシン(AZM)
,
間欠療法
,
アミカシン(AMK)
,
リポソーム化アミカシン吸入用懸濁液(ALIS)
pp.707-712
発行日 2022年2月5日
Published Date 2022/2/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28006707
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わが国の肺Mycobacterium avium/Mycobacterium intracellulare(MAI)症の治療については,2012年に日本結核病学会 非結核性抗酸菌症対策委員会と日本呼吸器学会 感染症・結核学術部会から「肺非結核性抗酸菌症化学療法に関する見解――2012改訂」1)が発出され,今日に至る.その間,2017年には英国呼吸器学会から肺非結核性抗酸菌症に関するガイドラインが出され2),2020年にはATS/ERS/ESCMID/IDSAより診療ガイドラインが発出された3).肺MAI症の治療の根幹は化学療法であるが,わが国では従来保険適用がなかった静注アミカシンおよびアジスロマイシン(AZM)が,社会保険診療報酬支払基金の審査事例として相次いで承認され4),日本も参加した第Ⅲ相国際共同治験5)を踏まえて2021年3月に難治性肺MAC症に対するリポソーム化アミカシン吸入用懸濁液(ALIS)が製造承認された.これらの経緯を踏まえ,2020ATS/ERS/ESCMID/IDSAガイドラインに鑑みながら,わが国の肺MAI症に対する主に薬物治療について臨床的課題に触れながら述べる.
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