Japanese
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特集 骨粗鬆症――予防と治療の将来展望
ビスホスホネート
Bisphosphonate
石澤 耕太
1
,
井上 玲子
1
,
井上 大輔
1
Kota ISHIZAWA
1
,
Reiko INOUE
1
,
Daisuke INOUE
1
1帝京大学ちば総合医療センター第三内科
キーワード:
骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(ARONJ)
,
非定型大腿骨骨折(AFF)
Keyword:
骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(ARONJ)
,
非定型大腿骨骨折(AFF)
pp.279-283
発行日 2022年1月22日
Published Date 2022/1/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28004279
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ビスホスホネート(BP)は破骨細胞のアポトーシスを誘導し,骨吸収を抑制することで骨密度を増加させる.BP製剤は椎体,非椎体,大腿骨近位部すべての部位での骨折予防効果が証明されており,骨粗鬆症治療の第一選択薬のひとつである.骨粗鬆症治療薬に共通したことだが,ビタミンD充足下での使用が望ましい.また,BP製剤はデノスマブや副甲状腺ホルモン(PTH)製剤,ロモソズマブ後の逐次療法薬としても有効である.副作用としては,筋肉痛や関節痛などの急性期反応(APR)や胃腸障害の頻度が高い.一方,非常にまれではあるが,骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(ARONJ)や非定型大腿骨骨折(AFF)などの重篤な副作用も起こりうるため,BP製剤の長期使用時にはとくに注意が必要である.骨粗鬆症治療の目標としては,骨密度のTスコアが−2.5以上を具体的な到達目標とし,骨折リスクに応じた適切なタイミング・期間でのBP製剤使用が求められる.
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