今月の臨床 骨粗鬆症の最新トピックス─ガイドラインの大幅改訂を迎えて
治療
選択的エストロゲン受容体作動薬(SERM)
野崎 雅裕
1
1野崎ウイメンズクリニック
pp.1042-1049
発行日 2016年11月10日
Published Date 2016/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208896
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●SERMは骨に対してはエストロゲンと同様の作用を有するが,子宮や乳腺に対しては抗エストロゲン作用を示すことから,HRTのデメリットをカバーする薬剤である.
●SERMの骨折発生リスク低下作用は,骨密度増加による作用と骨質劣化を抑制する作用によることが認められており,糖尿病などの生活習慣病合併例に有用である.
●SERMの副作用にはホットフラッシュなどの血管運動神経症状や血栓症がごく稀にあるものの,服薬は食後でもよく,他の骨粗鬆症治療薬に比べて簡便に使用できる.
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