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第1土曜特集 小児・AYAがんの最前線
AYA急性リンパ性白血病に対する臨床試験の課題
Challenges of clinical trials for AYA-acute lymphoblastic leukemia
康 勝好
1
Katsuyoshi KOH
1
1埼玉県立小児医療センター血液・腫瘍科
キーワード:
急性リンパ性白血病(ALL)
,
AYA(思春期・若年成人)
,
小児型レジメン
,
臨床試験
,
微小残存病変(MRD)
Keyword:
急性リンパ性白血病(ALL)
,
AYA(思春期・若年成人)
,
小児型レジメン
,
臨床試験
,
微小残存病変(MRD)
pp.35-40
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2800135
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思春期・若年成人,いわゆるAYA世代に発症する急性リンパ性白血病(ALL)は小児科と血液内科の双方で治療されるが,従来は臨床試験への参加率も低く,治療成績の向上も十分ではなかった.近年,小児型レジメンの普及に伴って治療成績の向上が実現し,またその特徴的なbiologyの解明も急速に進んできた.すでに欧米では,成人グループがAYA世代を対象に小児型レジメンで治療する臨床試験,小児とAYA世代の双方を対象とする臨床試験が報告されてきている.AYA世代に対する臨床試験の課題は,症例リクルート,治療アドヒアランス,小児型レジメンの合併症や年齢に応じた調整,確実な微小残存病変(MRD)評価,biology研究の推進と層別化への応用,新薬の導入などである.国内でも日本小児がん研究グループ(JCCG)と成人白血病治療共同研究機構(JALSG)が共同で実施する臨床試験が開始され,今後,AYA世代ALLの治療成績がさらに向上することが期待される.
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