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特集 敗血症診療を知る――J-SSCG2020のポイント
ステロイド療法・免疫グロブリン療法
Corticosteroid and intravenous immunoglobulin therapy for sepsis
藤島 清太郎
1
Seitaro FUJISHIMA
1
1慶應義塾大学医学部総合診療教育センター
キーワード:
劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)
,
毒素性ショック症候群(TSS)
,
フルドロコルチゾン
Keyword:
劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)
,
毒素性ショック症候群(TSS)
,
フルドロコルチゾン
pp.1169-1171
発行日 2021年12月25日
Published Date 2021/12/25
DOI https://doi.org/10.32118/ayu279121169
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経静脈免疫グロブリン(IVIG)と副腎皮質ステロイドはいずれも補助療法に位置づけられる.今回のガイドライン改訂では,両治療ともにGRADEに基づく推奨立案を考慮したクリニカルクエスチョン(CQ)に刷新された.IVIG療法では,劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)および黄色ブドウ球菌性毒素性ショック症候群(TSS)のCQを加えて検討した.その結果,敗血症に対しては弱い非推奨,STSSには弱い推奨,TSSには弱い非推奨となった.また,副腎皮質ステロイド療法に関しては,今回フルドロコルチゾンの併用投与,および非ショック敗血症患者のCQも加えて検討した.最終的に,初期輸液と循環作動薬に反応しない敗血症性ショックに対する低用量ステロイド(ヒドロコルチゾン),またはヒドロコルチゾン+フルドロコルチゾンの併用投与が弱い推奨,非ショックの敗血症に対する投与が弱い非推奨となった.
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