Japanese
English
特集 IgA腎症―最新の知見
【治療】
ステロイドと免疫抑制療法
Corticosteroid and immunosuppressive therapy
森山 能仁
1
MORIYAMA Takahito
1
1東京女子医科大学内科学講座 腎臓内科学分野
キーワード:
ステロイド
,
免疫抑制薬
,
腎予後
,
蛋白尿
Keyword:
ステロイド
,
免疫抑制薬
,
腎予後
,
蛋白尿
pp.1040-1044
発行日 2022年6月25日
Published Date 2022/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000208
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はじめに
IgA腎症に対するステロイドの有効性に関して,1986年にわが国のKobayashiらが世界ではじめて報告1)してから約40年が経過した。IgA腎症が発見されたのが1968年なので,これまでの54年間のうち7割に近い期間でステロイドをIgA腎症の治療薬として使用していることになる。その間に多くの研究が報告され,さまざまなことがわかってきた反面,いまだにステロイドの絶対的な適応基準やプロトコルも確立していないのも事実であり,そのほかにも副作用などの問題点を抱えている。免疫抑制薬もこの50年間で多くの治療薬が開発されたが,確実なエビデンスを得ることができず,いまだ適切な治療薬がなく,保険適用の面でも安易に使用できない。
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