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第5土曜特集 超高齢社会を支える医学・医療の提案
高齢者疾患の包括的管理
高齢者へのワクチン治療
Vaccine for older adults
山口 泰弘
1
Yasuhiro YAMAGUCHI
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター呼吸器内科
キーワード:
インフルエンザ
,
肺炎球菌
,
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
帯状疱疹
Keyword:
インフルエンザ
,
肺炎球菌
,
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
帯状疱疹
pp.520-524
発行日 2021年10月30日
Published Date 2021/10/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27905520
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高齢者に接種されるワクチンには,主にインフルエンザワクチン,肺炎球菌ワクチン,新型コロナワクチン,帯状疱疹ワクチンがある.前二者は長い実績を有するワクチンであり,インフルエンザ後の肺炎や肺炎球菌性肺炎のリスクを少しでも低減するために高齢者での両ワクチンの接種が重要である.さらに,近年登場した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対するmRNAワクチンと帯状疱疹に対するサブユニットワクチンは,いずれも抗原提示と同時に自然免疫受容体を介して細胞性免疫を賦活することが大きな特徴である.臨床試験において,いずれのワクチンも90%以上の高い有効性を示している.ワクチン接種後の発熱や全身倦怠感などの全身性反応が高頻度にみられるが,3日目には回復する.超高齢社会における健康寿命延伸のためにもワクチン療法が適切に理解されなければならない.
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