Japanese
English
第5土曜特集 超高齢社会を支える医学・医療の提案
高齢者疾患の包括的管理
高齢者に対する脳梗塞治療
The treatment of ischemic stroke for elderly patients
阿部 宗一郎
1,2
,
藏本 要二
2
,
吉村 紳一
1,2
Soichiro ABE
1,2
,
Yoji KURAMOTO
2
,
Shinichi YOSHIMURA
1,2
1兵庫医科大学脳卒中センター
2兵庫医科大学脳神経外科学講座
キーワード:
心原性脳塞栓症
,
組織型プラスミノーゲンアクチベータ(rt-PA)静注療法
,
経皮的血栓回収術
,
高齢者
Keyword:
心原性脳塞栓症
,
組織型プラスミノーゲンアクチベータ(rt-PA)静注療法
,
経皮的血栓回収術
,
高齢者
pp.502-509
発行日 2021年10月30日
Published Date 2021/10/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27905502
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
脳卒中は加齢に伴って特に発症しやすい疾患のひとつである.超高齢社会のわが国では,脳血管障害が死因の第4位,寝たきりの原因の第1位であり,脳梗塞は脳卒中の74%を占めることから,今後さらに脳梗塞に対する対策の重要性は増してくると思われる.高齢者では心房細動の有病率が高いため心原性脳塞栓症の割合が高く,若年者に比べ重症かつ神経学的予後が悪いことが知られている.最近では,組織型プラスミノーゲンアクチベータ(rt-PA)静注療法や経皮的血栓回収療法といった超急性期の脳梗塞治療が目覚ましく進歩しており,高齢者でも有意に転帰を改善させることが示されており,年齢だけにとらわれず,治療適応を決定することが重要である.
Copyright © 2021 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.