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第1土曜特集 自殺の予防と危機・救急対応――新たな局面を迎えた日本の自殺対策にどう対応するか
危機・救急対応の現状
精神科入院外医療での危機介入
The crisis interventions for outpatient treatment
長谷川 直実
1
Naomi HASEGAWA
1
1医療法人社団ほっとステーション大通公園メンタルクリニック院長
キーワード:
精神科外来
,
アウトリーチ
,
デイケア
,
地域連携
,
CMHT(community mental health team)
Keyword:
精神科外来
,
アウトリーチ
,
デイケア
,
地域連携
,
CMHT(community mental health team)
pp.67-71
発行日 2021年10月2日
Published Date 2021/10/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2790167
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精神障害にも対応した地域包括ケアシステムにおいては,精神科救急医療の対象をそれまでより広く想定し,「精神障害を有する方など,および地域住民が精神症状の急性増悪や急性発症などにより自宅や家庭などにおいて対応することが困難な差し迫った状況にある者」としている1).また,『精神科救急医療ガイドライン2015年版』では,精神科救急状態とは “精神疾患によって自他への不利益が差し迫っている状況” と定義されている2).急性期病棟だけでなく精神科外来も危機介入に無縁ではない.多くの精神科診療所が精神科救急情報センターを中心とした地域の救急システムにつながっているが,地域によってシステムは異なる.多機能型精神科診療所においては,多職種協働でデイケア,アウトリーチなどを活用し危機介入を実践している.2021年の「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に係る検討会」報告書では,精神科外来におけるさらなる危機対応力向上が求められており3),診療所も参加する行政主導の危機介入チーム(CMHT)のようなシステムが望まれる.
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