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第1土曜特集 自殺の予防と危機・救急対応――新たな局面を迎えた日本の自殺対策にどう対応するか
危機・救急対応の現状
救急医の視点から
The clinical approach to suicides in the emergency medicine
三宅 康史
1
Yasufumi MIYAKE
1
1帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター,同医学部救急医学講座,日本臨床救急医学会自殺企図者のケアに関する検討委員会,同教育研修委員会,日本母体救命システム普及協議会プログラム開発・改定委員会,日本外傷学会外傷データバンク検討委員会,日本自殺予防学会
キーワード:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
標準的初期対応
,
日本臨床救急医学会「自殺企図者のケアに関する検討委員会」
,
自殺未遂者ケア研修
,
PEEC(psychiatric evaluation in emergency care)
Keyword:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
標準的初期対応
,
日本臨床救急医学会「自殺企図者のケアに関する検討委員会」
,
自殺未遂者ケア研修
,
PEEC(psychiatric evaluation in emergency care)
pp.50-56
発行日 2021年10月2日
Published Date 2021/10/2
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2790150
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一般救急における自殺未遂者に対する標準的な初期診療は,テキストの作成と自殺未遂者ケア研修の開催により,その必要性が徐々に認知され,現場で活かされるようになってきた.コロナ禍となり,新たな研修コースの開催が十分できないなかで,インターネットを駆使した新たな教育コースの開催を目指すとともに,病院前における救急隊への教育コンテンツの提供,妊産褥婦における自殺企図の認知と予防策の検討,さらに自殺未遂症例が搬送される救命救急センターにおける症例登録制度の全国レベルでの構築は,わが国における新たな局面を切り開く可能性がある.これまで育んできた身体科救急スタッフと精神科スタッフ,そして行政を含めた顔の見える関係が,そのスピードをさらに加速するであろう.
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