特集 コロナ時代の新たな耳鼻咽喉科診療
パンデミックにおける耳鼻咽喉科医の役割
耳鼻咽喉科地域医療が担った役割
渡部 一雄
1
Kazuo Watanabe
1
1渡部耳鼻咽喉科医院
キーワード:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
地域医療
Keyword:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
,
地域医療
pp.23-25
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000425
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はじめに
新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)の国内感染例が最初に報告された令和2年1月16日から既に2年半以上が経過した。一開業医に過ぎない私のような者が本稿を担当することになった理由は,私がたまたま平成31年から山梨県東端の会員数50名弱の小さな地区医師会長を拝命しており,今回のコロナ禍では当初から「いかにして地域医療を守っていくかと」いう課題に直面することになったことや,令和2年3月6日に耳鼻咽喉科開業医が日本ではじめて濃厚接触者とされた事例の情報発信に関わったことなどであろう。この事例がきっかけになり,当時の公的マニュアルでネブライザー療法が患者周囲のFull PPE(full personal protective equipment)装着を必須とするエアロゾル手技に該当するとされていたことが注目され,一時は全国的にネブライザーを中止する動きに繋がった1)。そしておそらくこの一件がご縁になり,私は日本臨床耳鼻咽喉科医会の地域医療委員を拝命することになった。
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