Japanese
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特集 気候変動と医療
気候変動と救急医療
Harmful influence of global climate change on acute care medicine
三宅 康史
1
Yasufumi MIYAKE
1
1帝京大学医学部救急医学,同附属病院高度救命救急センター
キーワード:
外傷初期診療
,
災害医療
,
新規感染症
,
熱中症対策
,
救急医
Keyword:
外傷初期診療
,
災害医療
,
新規感染症
,
熱中症対策
,
救急医
pp.223-227
発行日 2024年7月20日
Published Date 2024/7/20
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290030223
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2022年に開催された第50回日本救急医学会総会・学術集会にヒントを得て,その手法をまねて気候変動によって予想される将来を描き(forecast),そこから振り返って今できることを洞察し(foresight),対応策を練ることは有用である.救急医の基本的な能力である現場からの病院前救急の充実,応急処置による緊急度の低減,重症例への初期治療による蘇生に加え,気候変動によって起こる5つのトレンド(飢餓,貧困,激甚化する風水害,新規感染症の発生,気温の上昇)に対し,的確に外傷初期診療,災害医療,感染症予防と拡大防止,熱中症対策などを推進できる救急医を増やし,育てることが喫緊の課題である.さらに病院前救急との協力,他専門科・他医療職との連携強化,救急医療施策における行政との対話,そして救急医の働き方改革を並行して推進することが今の救急医療に求められている.
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