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第1土曜特集 パーキンソン病を解剖する――過去,現在,そして未来へ
新たな治療法
パーキンソン病における運動療法の有効性
Efficacy of physiotherapy in Parkinson’s disease
市川 忠
1
Tadashi ICHIKAWA
1
1埼玉県総合リハビリテーションセンター脳神経内科
キーワード:
運動療法
,
神経栄養因子
,
神経保護作用
,
疾患修飾療法
Keyword:
運動療法
,
神経栄養因子
,
神経保護作用
,
疾患修飾療法
pp.913-919
発行日 2021年9月4日
Published Date 2021/9/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27810913
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パーキンソン病(PD)において,薬物および外科療法の補助的手段として運動療法は必要な治療である.近年,無作為割付比較試験などで運動療法がPDの運動緩慢や歩行障害などの運動症状および精神症状,睡眠障害などの非運動症状を改善する報告が蓄積されている.運動療法は病院で行う多職種リハビリテーションに加え,歩行訓練,太極拳,ダンスなどさまざまである.運動療法がPD症状を緩和する機序について,PD動物モデル実験などから神経栄養因子,ミトコンドリア機能改善,α-シヌクレイン凝集抑制などの機序が提唱されている.運動療法をPD早期から行うことで,PD治療薬の服用量が抑制できるエビデンスも示されはじめており,運動療法は疾患修飾療法としても期待される.
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