Japanese
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第1土曜特集 痛み――慢性痛研究の最近の話題と将来展望
痛みの機序
骨由来の痛みを引き起こす病態の可視化
Visualization of pathological conditions in bone
塚﨑 裕之
1,2
,
石井 優
2
,
海渡 貴司
1
Hiroyuki TSUKAZAKI
1,2
,
Masaru ISHII
2
,
Takashi KAITO
1
1大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学
2同生命機能研究科免疫細胞生物学
キーワード:
Modic change(MC)
,
骨シンチグラフィ
,
生体イメージング
Keyword:
Modic change(MC)
,
骨シンチグラフィ
,
生体イメージング
pp.21-27
発行日 2021年7月3日
Published Date 2021/7/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2780121
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痛みという感覚は目に “見えない” 主観的なものである.骨に由来すると考えられる疼痛の訴えに対し,われわれ整形外科医は多様なmodalityを用いて原因の検索・検証を行う.単純X線やCT検査ではその原因は “見えない” ものの,MRI検査や骨シンチグラフィ検査を用いることによって,疼痛の原因を “間接的に見る” ことができる症例がある.また近年,蛍光色素の開発や顕微鏡技術が発展し,生体骨組織内における多種多様な細胞の挙動を “直接的に観る” ことが可能となった.この技術を応用することによって,骨由来の痛みを引き起こす病態そのものを,“直接的に観る” 研究が報告されている.本稿の前半では,痛みを引き起こす,MRI検査と骨シンチグラフィ検査で評価可能な痛みの原因について,後半では現在報告されている病態モデルを用いた生体イメージング研究について,実際の画像を紹介しながら概説する.
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