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第5土曜特集 難治性免疫疾患――病態解明と新規治療戦略
免疫疾患の病態へのアプローチ
マクロファージ研究によって解き明かされてきた難治性免疫疾患の実体
Gained insight into refractory immune diseases through macrophage researches
宮本 佑
1
,
菊田 順一
1
,
石井 優
1
Yu MIYAMOTO
1
,
Junichi KIKUTA
1
,
Masaru ISHII
1
1大阪大学大学院医学系研究科免疫細胞生物学
キーワード:
病態特異的マクロファージ
,
肺線維症
,
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
,
関節炎
,
シングルセル解析
,
生体イメージング
Keyword:
病態特異的マクロファージ
,
肺線維症
,
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
,
関節炎
,
シングルセル解析
,
生体イメージング
pp.682-688
発行日 2021年5月29日
Published Date 2021/5/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27709682
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マクロファージはさまざまな免疫疾患において中心的に関与する.そのため,各疾患におけるマクロファージの実体を解明することは病態の理解,ひいては疾患の新規治療法の開発において重要である.昨今,マクロファージの性質・機能が組織ごと,そして疾患ごとに異なっていることが明らかになってきており,その形質の多様性が注目されている.そこで,各組織・各疾患におけるマクロファージの実体を解明するためには,マクロファージとして一括りで捉えるのではなく,従来のマクロファージ分画の細分化が必要となってきた.近年,シングルセル解析技術が革命的に発展したことにより,マクロファージの性質・機能を1細胞レベルで評価できるようになり,マクロファージの実体の解明が加速的に進んでいる.本稿では,シングルセル解析の技術革新によって明らかとなってきたマクロファージを基軸とした難治性免疫疾患の実体について概説する.
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