Japanese
English
特集 NMDA受容体と精神疾患
はじめに
Introduction
橋本 謙二
1
Kenji HASHIMOTO
1
1千葉大学社会精神保健教育研究センター病態解析研究部門
pp.947-947
発行日 2021年6月12日
Published Date 2021/6/12
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27711947
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- Abstract 文献概要
われわれは興奮性神経伝達と抑制性神経伝達のバランスで脳機能を司っており,このバランスが崩れると,精神疾患などさまざまな脳疾患の発症につながると考えられている.興奮性神経伝達をつかさどる神経伝達物質はグルタミン酸であり,抑制性神経伝達をつかさどる主な神経伝達物質はγアミノ酪酸(γ-aminobutylic acid:GABA)である.グルタミン酸はニューロンでグルタミンから生成され,グルタミン酸受容体に作用した後,グリア細胞にあるグルタミン酸トランスポーターを介してグリア細胞に取り込まれる.一方,GABAはグルタミン酸から生成されることから,グルタミン-グルタミン酸-GABAサイクルは脳機能において重要な役割を担っている.
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