Japanese
English
第1土曜特集 CAR-T細胞療法の現在と将来展望
合併症マネジメント
CAR-T細胞治療後の低ガンマグロブリン血症
Hypogammaglobulinemia after CD19 CAR-T cell therapy
吉原 哲
1
Satoshi YOSHIHARA
1
1兵庫医科大学病院輸血・細胞治療センター,同血液内科
キーワード:
低ガンマグロブリン血症
,
免疫グロブリン補充療法
,
感染症
Keyword:
低ガンマグロブリン血症
,
免疫グロブリン補充療法
,
感染症
pp.940-942
発行日 2021年6月5日
Published Date 2021/6/5
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27710940
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
CD19 キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞治療後には,on-target/off-tumor効果によりCD19陽性のB細胞および形質細胞が減少し,結果として低ガンマグロブリン血症をきたす.血清IgGはCAR-T細胞治療後早期より減少し,長期間(症例によっては1年以上)持続する.ただし,病原体の抗原特異的抗体の減少は顕著ではないという報告もあり,これはメモリー形質細胞がCD19陰性であることによると考えられる.予防的免疫グロブリン補充療法については,CAR-T細胞治療後3カ月以内は,IgG≦400mg/dL,あるいはIgGが400~600mg/dLであって重症感染症を合併しているか,感染症を繰り返している場合に考慮される.
Copyright © 2021 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.