Japanese
English
症例報告
胸腺腫・低ガンマグロブリン血症を伴い難治性の口腔粘膜病変を呈した扁平苔癬
Refractory oral lichen planus with thymoma and hypogammaglobulinemia
山田 和哉
1
,
永井 弥生
1
,
遠藤 雪恵
1
,
石川 治
1
Kazuya YAMADA
1
,
Yayoi NAGAI
1
,
Yukie ENDO
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
1群馬大学大学院医学系研究科皮膚病態学
1Department of Dermatology,Gunma University Graduate School of Medicine,Maebashi,Japan
キーワード:
扁平苔癬
,
口腔粘膜
,
胸腺腫
,
低ガンマグロブリン血症
,
タクロリムス
Keyword:
扁平苔癬
,
口腔粘膜
,
胸腺腫
,
低ガンマグロブリン血症
,
タクロリムス
pp.33-36
発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102184
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要約 59歳,男性.6年前より胸腺腫,低ガンマグロブリン血症(Good症候群)の診断のもと,当院内科に通院中.2か月前より舌に疼痛,びらんが出現し,また腹部にも紅色皮疹が出現した.初診時,下口唇,舌,頰粘膜および硬口蓋や軟口蓋に膿苔を付すびらんが多発し,下腹部,腰部,両上腕にも自覚症状を欠く淡紫紅色斑が散在していた.口唇,上腕皮疹の生検組織所見により,扁平苔癬と診断した.副腎皮質ステロイド内服,タクロリムス水溶液含嗽,グリセオフルビン,エトレチナート内服などを行ったが皮疹は消失せず,難治であった.Good症候群と扁平苔癬の合併例は散見されており,いずれもその発症には自己免疫機序の関与が考えられている.
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