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第1土曜特集 二次性心筋症──Present and Future
病因・診断
二次性心筋症の遺伝子検査
Genetic testing for the secondary cardiomyopathy
森田 啓行
1
Hiroyuki MORITA
1
1東京大学大学院医学系研究科循環器内科学
キーワード:
二次性心筋症
,
遺伝子検査
,
筋ジストロフィー
,
心ファブリー病
,
心アミロイドーシス
Keyword:
二次性心筋症
,
遺伝子検査
,
筋ジストロフィー
,
心ファブリー病
,
心アミロイドーシス
pp.349-355
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27705349
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二次性心筋症は,全身性疾患の部分症としての心筋症,および,病変が心臓に限局していたとしても病因が明らかな心筋症を指す.二次性心筋症の確定診断,特発性心筋症との鑑別診断は治療を選択するうえで不可欠である.一見,肥大型心筋症(HCM)様であってもα-ガラクトシダーゼ活性低下から心ファブリー病の診断がつき,酵素補充療法で心肥大の改善をみるというケースはきわめて教訓的である.筋ジストロフィーに対するアンチセンスオリゴ,心ファブリー病に対する経口シャペロン,トランスサイレチン型心アミロイドーシスに対するタファミジスメグルミンなど,二次性心筋症に対する特異的治療法は確実に進化してきた.今後もさらに進歩すると考えられる.遺伝子検査を積極的に行い,二次性心筋症の確定診断を下すことは特異的治療を選択するうえで不可欠と考える.本稿では,主な二次性心筋症の病態および原因遺伝子に関して概説する.
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