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TOPICS 放射線医学
ポリビニルアルコールでホウ素中性子捕捉療法の治療効果を向上
Poly(vinyl alcohol)enhancing therapeutic effect of boron neutron capture therapy
野本 貴大
1
Takahiro NOMOTO
1
1東京工業大学科学技術創成研究院化学生命科学研究所
pp.183-185
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27702183
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ホウ素中性子捕捉療法
ホウ素中性子捕捉療法(boron neutron capture therapy:BNCT)とは,ホウ素(10B)にエネルギーの低い中性子(熱中性子)を照射して核反応を起こし,それにより産生される細胞傷害性の高いα線とLi反跳核を利用してがん細胞を殺傷する方法である.α線とLi反跳核の飛程は10μm以下と,細胞1個分の大きさに相当する程度なので,がん細胞だけでこの核反応を誘導することができればきわめて低侵襲的ながん治療を行うことができ,従来の放射線療法では治療が困難であった多発性・再発性のがんに対して有用であると期待されている1).今年6月には,「切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌」に対して保険適用されることとなった.
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