特集 Up to date HPV関連中咽頭癌
【治療】
ホウ素中性子捕捉療法
吉野 祐樹
1,2,4
,
粟飯原 輝人
1,3
Yuki Yoshino
1,2,4
,
Teruhito Aihara
1,3
1大阪医科薬科大学関西BNCT共同医療センター
2大阪医科薬科大学放射線腫瘍学教室
3大阪医科薬科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室
4京都府立医科大学放射線診断治療学
キーワード:
HPV
,
中咽頭癌
,
ホウ素中性子捕捉療法
Keyword:
HPV
,
中咽頭癌
,
ホウ素中性子捕捉療法
pp.813-816
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001676
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概 要
ホウ素中性子捕捉療法(boron neutron capture therapy:BNCT)は,腫瘍に選択的に取り込まれる薬剤と中性子照射を組み合わせ,高エネルギー粒子を発生させて腫瘍細胞を死滅させる治療法である。治療には10Bを含むアミノ酸製剤であるL-BPAを用いる。p16陽性の中咽頭癌は陰性に比べて予後や治療成績が良いことが知られているが,BNCT後の治療効果においては詳細な報告はない。そこで,われわれは2020年6月から2023年12月までに関西BNCT共同医療センターでBNCTを受けた中咽頭癌33例を対象に,腫瘍のp16陽性・陰性で治療効果に差があるのかどうか解析した。

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