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第1土曜特集 脳・神経系の感染症――診断と治療の最前線
脳・神経系のウイルス感染症
進行性多巣性白質脳症
Progressive multifocal leukoencephalopathy
三浦 義治
1
Yoshiharu MIURA
1
1東京都立駒込病院脳神経内科
キーワード:
基礎疾患
,
モノクローナル抗体製剤
,
塩酸メフロキン
,
5H2Aセロトニン受容体拮抗薬
,
免疫再構築症候群(IRIS)
Keyword:
基礎疾患
,
モノクローナル抗体製剤
,
塩酸メフロキン
,
5H2Aセロトニン受容体拮抗薬
,
免疫再構築症候群(IRIS)
pp.78-82
発行日 2021年4月3日
Published Date 2021/4/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2770178
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進行性多巣性白質脳症(PML)はJCポリオーマウイルス(JCV)による中枢神経系脱髄性疾患であり,その基礎疾患は,近年,後天性免疫不全症候群(AIDS)から血液疾患,悪性腫瘍,膠原病,臓器移植へと変化してきている.この背景には分子標的薬や新規抗がん剤の開発,免疫抑制剤の使用増加がある.PMLの治療はAIDSを基礎疾患とした場合は抗レトロウイルス療法,それ以外では免疫調整と補助薬の投与が基本となっている.また診断が難しい症例や治療により進行停止に至る症例が増えてきている.依然として高度神経後遺症を残す例が多く,在宅医療へと移行する症例もあり,今後の動向が注目される.
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