増刊号 診断基準とその使い方
X.神経・筋
8.進行性多巣性白質脳症(PML)
高橋 昭
1
1名古屋大学医学部・神経内科
pp.2213
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222066
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■疾患概念
本症は,Papova群のpolyoma SV 4O-K亜群に属するJCウイルスによるヒトの中枢神経の日和見感染症で,いわゆるslow virus infectionと考えられる疾患である.病理学的には特異なoligodendrogliaとastrocyteの出現を伴う多巣性の脱髄を特徴とする.
リンパ系の増殖性疾患,とくに慢性リンパ性白血病やHodgkin病を基礎疾患にもつ者に発症しやすく,免疫不全状態を前提とした特殊なウイルス感染症とされている.
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