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第1土曜特集 1細胞解析――技術と応用
技術
1細胞エピゲノム解析技術開発の最前線
The leading edge of the development of single cell epigenomics
大川 恭行
1
,
原田 哲仁
1
,
前原 一満
1
Yasuyuki OHKAWA
1
,
Akihito HARADA
1
,
Kazumitsu MAEHARA
1
1九州大学生体防御医学研究所トランスクリプトミクス分野
キーワード:
エピゲノミクス
,
クロマチン
,
ディープシークエンス
Keyword:
エピゲノミクス
,
クロマチン
,
ディープシークエンス
pp.912-917
発行日 2021年3月6日
Published Date 2021/3/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27610912
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同一のゲノムを持つ細胞は,転写因子の結合やゲノム上のエピジェネティックな修飾を介して特定の遺伝子が選択的に活性化,または抑制されることで固有の機能を獲得する.クロマチン免疫沈降法(ChIP)は長年,転写因子の結合部位やヒストン修飾部位をマッピングするための標準的なエピゲノム解析法であった.より少数での解析を可能とするニーズの高まりを受け,高感度のエピゲノム解析法が開発されている.とくに,筆者らが開発したクロマチン挿入標識法の開発を端緒として,1細胞エピゲノム解析がついに実現した.エピゲノム解析はまさに劇的な発展を遂げ,新たな時代に入ったといえる.一方で,さまざまな手法が開発され,ユーザーの理解が手法の選択に試される時代となっている.本稿においては,ChIL-seqを例に最新の少数細胞エピゲノム解析の原理を解説し,類似の手法が乱立するなかでユーザーの少数細胞エピゲノム解析法の選択における指針となることを期したい.
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