特集 3D-エピゲノムが生む新たな生命情報:細胞のメモリーとリプログラミング機構に迫る
高次エピゲノムと核骨格
北村 大志
1
,
原田 昌彦
1東北大学 大学院農学研究科分子生物学研究室博士課程後期課程
キーワード:
Actins
,
Adenosine Triphosphate
,
Histones
,
Intermediate Filament Proteins
,
Myosins
,
核マトリックス
,
細胞骨格
,
クロマチン
,
Lamins
,
クロマチンの凝集と分散
,
エピゲノミクス
,
ACTR6 Protein
Keyword:
Actins
,
Adenosine Triphosphate
,
Cytoskeleton
,
Chromatin
,
Histones
,
Myosins
,
Intermediate Filament Proteins
,
Nuclear Matrix
,
Chromatin Assembly and Disassembly
,
Lamins
,
Epigenomics
,
ACTR6 Protein, Human
pp.894-900
発行日 2012年7月22日
Published Date 2012/7/22
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エピゲノム機構には,ヌクレオソーム構造を基盤とするクロマチン一次構造制御に加えて,細胞核内のクロマチンや核内構造体の空間配置や相対的位置関係などの三次元制御が関与している.核骨格は,クロマチン三次元制御の基盤として機能していると考えられているが,その詳細については不明な点が多い.中間径フィラメント,アクチン,ミオシンは細胞質における細胞骨格形成に中心的な役割を果たしているが,最近になって,それぞれのファミリー分子が核構造形成や機能に重要な役割を果たしていることが明らかにされている.これらの核骨格タンパク質の機能・ダイナミクスやクロストークを紐解いていくことによって,これまでぼんやりとしていた核骨格の分子構築や機能,さらには分化や疾病などにおける役割が明確な像を結んでいくと期待される.
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