Japanese
English
特集 新型データ駆動型サイエンスの起動
腫瘍特異的ネオ抗原の数理的解析とがんの免疫病態解明への応用
Mathematical analysis of tumor-specific neoantigens and its application to elucidation of cancer immunopathology
長谷川 嵩矩
1
Takanori HASEGAWA
1
1東京医科歯科大学M&Dデータ科学センター統合解析分野
キーワード:
がん
,
免疫病態
,
ゲノミクス
,
ネオ抗原(NeoAg)
,
次世代シークエンサー
,
結合親和性予測
Keyword:
がん
,
免疫病態
,
ゲノミクス
,
ネオ抗原(NeoAg)
,
次世代シークエンサー
,
結合親和性予測
pp.855-859
発行日 2021年2月27日
Published Date 2021/2/27
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27609855
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
次世代シークエンサーの発展により,シークエンス解析は,がん研究において標準的な解析手法となった.さらに近年では研究を超えて,実際の臨床現場において,腫瘍が有する体細胞変異を同定することで,治療における指針のひとつとして用いられるようにもなっている.本稿では,近年注目を集めているがんの免疫療法に関する基本的な話題を紹介したうえで,筆者らの研究テーマのひとつである,シークエンスの結果を数理的に解析することでがんの免疫病態解明をめざす研究を紹介する.ここでは,ネオ抗原(NeoAg)といわれる,近年活発に研究が行われている腫瘍特異的抗原に焦点を当て,NeoAgのがん免疫システムにおける役割と,同定された体細胞変異の情報からNeoAgを予測するための具体的な解析手順を説明したうえで,筆者らの考案したがんの免疫病態の評価指標であるImmuno-editing Inde(IEI)の概念を解説し,IEIを用いた実際の解析結果に関して紹介する.
Copyright © 2021 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.