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特集 新型データ駆動型サイエンスの起動
マテリアルズインフォマティクスによる新物質探索
-――高分子材料の設計を中心に
Accelerated discovery of new materials based on materials informatics
吉田 亮
1
Ryo YOSHIDA
1
1情報・システム研究機構統計数理研究所,物質・材料研究機構,総合研究大学院大学複合科学研究科
キーワード:
機械学習
,
ベイズ推論
,
分子設計
,
ポリマー
,
合成
Keyword:
機械学習
,
ベイズ推論
,
分子設計
,
ポリマー
,
合成
pp.861-865
発行日 2021年2月27日
Published Date 2021/2/27
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27609861
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物質・材料研究のパラメータ空間はきわめて広大である.たとえば,有機低分子化合物のケミカルスペースには,およそ1060個の候補分子が存在すると推定されている.一方,公共データベースに登録されている低分子化合物の個数はたかだか108のオーダーにすぎない.したがって,ケミカルスペースには依然として広大な未踏領域が残されている.さらに実用的な材料の研究開発では,プロセスや添加剤,溶媒選択などの制御因子が加わり,パラメータ空間の大きさは爆発的に増大する.データサイエンスを駆動力として,このような広大な探索空間から革新的特性を持つ新物質を発掘する.これがマテリアルズインフォマティクス(MI)という学際領域に課されたミッションである.本稿では,高熱伝導性ポリマーの発見に至るプロセスを解説しながら,MIのエッセンスを切り取る.
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