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特集 免疫チェックポイント阻害薬のirAE(免疫関連有害事象)
【癌におけるirAE】
腎細胞がんにおける免疫関連有害事象
-――免疫チェックポイント阻害薬同士の併用,免疫チェックポイント阻害薬とVEGFR-TKIの併用
Immune related adverse events in Renal cell carcinoma
――combination of two immune checkpoint inhibitors or immune checkpoint inhibitor and VEGFR-TKI
五十嵐 大樹
1,2
,
小原 航
1
Daiki IKARASHI
1,2
,
Wataru OBARA
1
1岩手医科大学泌尿器科学講座
2がん研究会有明病院先端医療開発センターがん免疫治療開発部
キーワード:
腎細胞がん
,
がん免疫療法
,
IO-IO療法
,
IO-TKI療法
,
免疫関連有害事象(irAE)
Keyword:
腎細胞がん
,
がん免疫療法
,
IO-IO療法
,
IO-TKI療法
,
免疫関連有害事象(irAE)
pp.793-796
発行日 2021年2月20日
Published Date 2021/2/20
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27608793
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近年,免疫チェックポイント阻害薬の登場により,各種固形がんの治療ストラテジーは大きな変化を遂げている.腎細胞がんにおいては,これまでは長期間にわたりVEGFR-TKIが一次治療として用いられてきたが,国際共同第Ⅲ相試験の結果より,一次治療としてイピリブマブとニボルマブの併用療法が2018年にわが国でも承認され,2019年にはペムブロリズマブとアキシチニブの併用ならびアベルマブとアキシチニブの併用療法が保険承認され,がん免疫療法によるさらなる効果が期待されている.高い奏効性が見込める一方で,副作用管理にはより一層の注意が必要である.免疫チェックポイント阻害薬による免疫関連有害事象(irAE)管理に加え,分子標的薬のAE管理,またどちらの薬剤のAEが生じているかの見極めなどが実臨床での課題とされる.本稿では,腎細胞がんにおける一次治療であるIO(immuno-oncology)-IO療法,IO-TKI(tyrosine kinase inhibitor)療法の副作用と対策マネジメントに関して概説する.
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