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特集 免疫チェックポイント阻害薬のirAE(免疫関連有害事象)
【癌におけるirAE】
乳がんにおける免疫チェックポイント阻害薬の登場と開発の足跡
The development of immune-checkpoint inhibitor for breast cancer
古川 孝広
1
Takahiro KOGAWA
1
1がん研究会有明病院先端医療開発センターがん早期臨床開発部
キーワード:
トリプルネガティブ乳がん(TNBC)
,
腫瘍浸潤リンパ球(TILs)
,
アテゾリズマブ
,
ペムブロリズマブ
Keyword:
トリプルネガティブ乳がん(TNBC)
,
腫瘍浸潤リンパ球(TILs)
,
アテゾリズマブ
,
ペムブロリズマブ
pp.797-803
発行日 2021年2月20日
Published Date 2021/2/20
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27608797
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本稿では,乳がんにおける免疫チェックポイント阻害薬(ICI)に焦点を当てている.免疫チェックポイントタンパクは,腫瘍細胞または免疫細胞集団で発現し,腫瘍破壊能力のある免疫細胞を不活性化することで,免疫反応を抑制する.免疫チェックポイントの遮断は,さまざまな固形がん,とくにメラノーマや非小細胞肺がんにおいてすばらしい抗腫瘍効果結果を示している.ICIを用いた臨床試験はほとんどのがん種に広がっており,単剤ならびに併用療法などで実施されている.本稿では,乳がんにおける主要なICIの概要を示し,とくにトリプルネガティブ乳がん(TNBC)に対するアテゾリズマブの臨床導入が行われており,その有用性や副作用について報告する.
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