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第5土曜特集 腫瘍免疫――免疫ネットワークから考える基礎と臨床
免疫チェックポイント阻害薬の成功から続く展望
【新規がん免疫治療薬の開発】
がん免疫療法に起こる,そして起こりうる副作用と対策
Adverse events caused by cancer immunotherapy and their management
北野 滋久
1
Shigehisa KITANO
1
1がん研究会有明病院先端医療開発科
キーワード:
免疫関連有害事象(irAE)
,
がん免疫療法
,
免疫チェックポイント阻害薬
Keyword:
免疫関連有害事象(irAE)
,
がん免疫療法
,
免疫チェックポイント阻害薬
pp.554-560
発行日 2022年4月30日
Published Date 2022/4/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28105554
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がん免疫療法は,原則的にわれわれの免疫系を介して抗腫瘍効果を発揮するものであるため,従来の抗がん剤や分子標的薬とは異なる機序で副作用を生じる.なかでも免疫チェックポイント阻害薬特有の有害事象として,免疫関連有害事象(irAE)があり,特徴として,①それぞれの有害事象の頻度は低いことが多いが,全身に多岐にわたって出現すること,②発現時期を予測することが難しいこと,があげられる.ときに適切な対応や対処の遅れが致命的となることもありうるため,そのマネージメントにあたっては注意が必要である.本稿では,irAEを中心にがん免疫療法によって生じうる副作用について概説し,その対策について概説する.
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