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第1土曜特集 My Medicine(マイ・メディシン)――オルガノイド研究が拓く新しい医療のかたち
基礎研究の観点から
ヒト内胚葉オルガノイド研究の最新動向
Recent trends in human endodermal organoid research
米山 鷹介
1
Yosuke YONEYAMA
1
1東京医科歯科大学先端医歯工学創成研究部門創生医学コンソーシアム臓器発生・創生ユニット
キーワード:
ヒト多能性幹細胞
,
パターニング
,
多細胞
,
多臓器
Keyword:
ヒト多能性幹細胞
,
パターニング
,
多細胞
,
多臓器
pp.569-575
発行日 2021年2月6日
Published Date 2021/2/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27606569
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内胚葉組織のヒューマン・オルガノイド研究においては,現在までに,正常あるいは疾患の状態を模したさまざまなタイプのオルガノイドが創出されるに至っている.内胚葉オルガノイドを構築するための基盤技術が確立されて以来,ヒト内胚葉の発生プロセスや,遺伝性疾患を中心としたヒト病態を理解するためのツールとして,オルガノイドの有用性が広く認められている.近年,間葉系や血管系,免疫系,神経系の付与,さらには隣接する他臓器との連結を通じて,より生体組織に近い生理機能や相互作用を有する内胚葉オルガノドを構築する試みが盛んになされ,複雑で高次な現象をきわめて高い精度で解析できるようになりつつある.本稿では,筆者らのグループが取り組んでいる消化器領域を中心とした最新の事例に触れつつ,マイ・メディシン実現に向けたヒト内胚葉オルガノイドの可能性・将来性について議論したい.
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